日記
ルーブル美術館展に行ってきました

神様達の愛、キリスト教の愛、恋人たちの愛、家族愛、自己犠牲の愛。
官能、略奪、誘惑、裏切りetc
色んな愛がテーマごとに分かれいて、随所に散りばめられた細かい描写から、微細な心の揺れ動きや状況が伝わってきて、絵の中で色んな物語が繰り広げられていました。
神話の世界では、愛憎劇が多い中で、
ハッピーエンドで終わる物語もありました。
トートタロットではお馴染みの#0フール(愚者)のカードです。
絵の中心にいるフールは、ギリシャ神話に登場するディオニュソス・ザグレウスです。
葡萄とお酒、豊穣の神様です。
「ナクソス島のバッカス(ディオニュソス)とアリアドネ」の絵の中では
ハッピーエンドの物語が描かれていました。
失恋した美しい王女の心をつかんだお酒の神様
クレタの王女であるアリアドネは
敵国のアテナイの英雄テセウスに恋をし、彼との結婚を夢見ていたのですが、ナクソス島で置き去りにされてしまいます。
悲嘆に暮れているところに、ディオニュソスがやってきて、アリアドネに一目惚れします。
孤独と絶望の中にいたアリアドネですが、ディオニュソスに慰められるうちに、やがて二人は結婚するのです。
タロットカードの中の左上に描かれている鳩は、アリアドネの象徴とされています。
そんな美しい物語が内在するこちらのカードは、
「自由」や「無限の可能性」の意味を表しますが
逆境をものともせず、無限の可能性に向かうディオニュソスの姿に勇気をもらうことができます。
究極の愛の姿が描かれている
他に印象に残ったのは、
十字架降下のキリストの遺体の足にキスするマグダラのマリアの姿
・死刑宣告を受け飲食出来ない父に看守の目を盗んで母乳を与える娘
慈悲溢れる美しい聖母子像
いずれも究極の愛の姿が描かれていて見応えがありました。
厳選された作品の中で、「愛」をテーマにいろんな角度から
作品を観ることが出来てとても興味深かったです。
国立新美術館では6月12日まで。
そのあとは京都の京セラ美術館で開催されるようです。
ご興味のある方はぜひ
読んでくださってありがとうございます。